喉がイガイガし始めた、少し熱っぽい、もしかして扁桃炎かもしれない。そんな時、すぐに病院へ行くべきか、それとも市販薬で少し様子を見ても良いのか、迷うことがあるでしょう。この判断は、症状の程度や経過によって変わってきます。まず、症状が非常に軽い場合、例えば喉の違和感が少しある程度で、発熱もなく、食事も普通に摂れるような初期段階であれば、市販のうがい薬や喉の炎症を抑えるトローチ、総合感冒薬などで一時的に症状を緩和しつつ、十分な休息と水分補給を心がけて様子を見るという選択肢もあります。しかし、いくつかの注意点があります。市販薬はあくまで対症療法であり、原因そのものを治療するものではありません。特に細菌感染が原因の場合、市販薬では根本的な解決にはならず、かえって症状を悪化させたり、治療が遅れたりする可能性があります。そのため、症状が改善しない、あるいは悪化する場合には、速やかに医療機関を受診すべきです。受診の目安としては、まず嚥下痛、つまり物を飲み込むときの痛みが強い場合です。唾を飲み込むのも辛い、食事が摂れないほどの痛みであれば、医療機関を受診しましょう。次に、三十八度以上の高熱が出ている場合も受診のサインです。高熱は体が感染と戦っている証拠ですが、適切な治療が必要な場合があります。また、喉の腫れがひどく、息苦しさを感じる、声が出しにくいといった症状がある場合は、気道が狭くなっている可能性も考えられるため、急いで受診する必要があります。扁桃に白い膿が付着しているのが鏡で見える場合も、細菌感染の可能性が高いため、医師の診察を受けるのが望ましいです。さらに、症状が三日から四日以上続く場合や、一度軽快した後に再び悪化した場合も、市販薬での対応の限界と考え、医療機関を受診してください。受診する診療科は、耳鼻咽喉科が専門ですが、内科やかかりつけ医、小児の場合は小児科でも対応可能です。自己判断で長引かせず、適切なタイミングで専門家のアドバイスを受けることが、早期回復への近道です。
扁桃炎市販薬で様子見か病院へ行くか