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医療
  • 私が花粉症の症状から解放された体験談

    医療

    私の花粉症との付き合いは高校生の時から始まりました。毎年2月になると鼻は蛇口のように緩み、目は取り出して洗いたくなるほどかゆい。ティッシュペーパーは春の間私の体の一部でした。大学受験の年も薬の副作用の眠気と戦いながら、鼻をすすり目をこすりまさに満身創痍で試験に臨んだことを今でも鮮明に覚えています。社会人になってもその症状は一向に改善せず、私は春という季節を心から楽しむことができませんでした。転機が訪れたのは30代半ばのことです。会社の同僚から「舌下免疫療法っていう根本的に治す治療があるらしいよ」と何気なく教えられたのです。正直最初は半信半疑でした。毎年あんなに苦しんでいるのに、そんな夢のような治療があるはずがないと。しかし藁にもすがる思いで私はアレルギー科のクリニックの門を叩きました。そこで詳しい検査を受け私が重度のスギ花粉症であることが改めて数値で示されました。そして医師から舌下免疫療法の詳しい説明を受け、私はその治療に挑戦することを決意しました。治療は非常にシンプルでした。スギ花粉のエキスが含まれた小さな錠剤を毎日一錠、舌の下に置いて1分間保持しその後飲み込む。ただそれだけです。最初の数週間は口の中に軽い違和感やかゆみがありましたがすぐに慣れました。効果はすぐには現れません。しかし治療を始めて初めて迎えた春、私は自分の体に起きた信じられない変化に気づきました。例年であればとっくに薬を飲み始めている時期なのに、鼻のムズムズ感がほとんどないのです。目のかゆみも時々少し感じる程度。恐る恐る薬を飲まずに過ごしてみると日常生活に全く支障がないことに気づきました。治療を始めて3年が経った今では春にマスクをせずに外を歩くこともできます。あのティッシュが手放せなかった日々がまるで嘘のようです。もちろん治療には数年間の継続が必要で、全ての人に同じ効果があるわけではないかもしれません。しかし私にとってこの治療との出会いは、憂鬱だった春を本来の心躍る季節へと取り戻してくれた人生の大きな転機となったのです。