大人だけでなく、子どもも天候の変化によって体調を崩す、いわゆる「子どもの気象病」に悩まされることがあります。頭痛、腹痛、倦怠感、めまい、集中力の低下、イライラしやすくなるなど、その症状は様々です。しかし、子どもは自分の不調をうまく言葉で表現できないことも多く、親が「何だかいつもと違うな」と気づくことが大切になります。では、子どもが気象病かもしれないと感じたとき、親は何科に連れて行くべきなのでしょうか。まず第一に相談すべきは、かかりつけの小児科です。小児科医は、子どもの成長発達全般を理解しており、気象病の症状だけでなく、他の小児特有の疾患との鑑別も含めて総合的に診察してくれます。子どもは環境の変化に敏感であり、自律神経も未発達なため、気象の影響を受けやすいと考えられています。小児科医は、そのような子どもの特性を踏まえた上で、適切なアドバイスや治療法を提案してくれます。症状に応じて、鎮痛剤や整腸剤などの対症療法薬が処方されることもあります。もし、特定の症状が特に強い場合、例えば頭痛が頻繁で日常生活に支障をきたすようであれば、小児科医から小児神経科を紹介されることもあります。また、めまいや耳鳴りが主症状であれば、耳鼻咽喉科の受診が勧められることもあります。特に起立性調節障害(自律神経の機能不全で、立ちくらみや朝起きられないなどの症状が出る)と診断されている子どもは、気象の影響を受けやすいため、主治医とよく連携を取りながら対応することが重要です。学校生活に影響が出ている場合は、学校の養護教諭や担任の先生にも状況を伝え、理解と協力を得ることも大切です。親としては、子どもの訴えをよく聞き、日頃から体調の変化を注意深く観察することが求められます。症状日記をつけて、どのような天候の時にどのような症状が出やすいかを記録しておくと、診察の際に役立ちます。そして何よりも、子どもの不安な気持ちに寄り添い、安心感を与えることが大切です。
子どもの気象病親は何科に連れて行くべき