私は5年前に乳がんの手術を受け、脇のリンパ節を郭清しました。術後の経過は良好で、定期検診でも再発の兆候はないと言われて安心しきっていたのですが、3年が経過したある日、右腕に何とも言えない重だるさを感じるようになりました。最初はただの疲れだと思っていましたが、次第に時計のベルトがきつくなり、指先まで少し腫れぼったくなっていることに気づきました。不安になり、乳腺外科の主治医に相談したところ、軽いリンパ浮腫かもしれませんねと言われました。しかし、そこでは具体的なマッサージの方法やストッキングの選び方についての指導はなく、様子を見ましょうと言われるだけでした。私はこのまま腕が太くなり続けたらどうしようという恐怖に駆られ、自分で何科を受診すべきか調べ始めました。そこで見つけたのがリンパ浮腫外来という言葉でした。自宅から通える範囲の総合病院の形成外科の中にその専門外来があることを知り、主治医に頼んで紹介状を書いてもらいました。初めて形成外科の門を叩いた際、医師は私の腕を丁寧に計測し、特殊なカメラでリンパの流れを可視化してくれました。結果は中等度のリンパ浮腫で、すでに組織の硬化が始まっているとのことでした。ショックでしたが、その日のうちに専門の看護師さんから医療用リンパドレナージの指導を受け、私の腕のサイズに合わせた弾性スリーブを選んでもらいました。驚いたのは、適切な圧迫療法を始めてからわずか2週間で、腕の重だるさが劇的に改善したことです。あんなに1人で悩んでいた時間は何だったのかと思うほど、専門的なアプローチの効果は絶大でした。あの時、外科の主治医の言葉を鵜呑みにして放置していたら、今頃私の腕はパンパンに腫れ上がっていたかもしれません。リンパ浮腫は何科に行けばいいのか分かりにくい病気ですが、やはり形成外科という専門性の高い場所で診てもらうことが何よりの安心に繋がります。今では3ヶ月に1回のペースで通院し、状態をチェックしてもらっていますが、弾性スリーブを着用しながら以前と変わらない日常生活を送ることができています。癌を克服した後の人生を健やかに過ごすために、自分の体の小さな変化を見逃さず、プロの助けを借りる勇気を持って本当に良かったと感じています。