保険証を紛失してしまった際、再発行を申請している最中に病院にかかる必要が出てくることがあります。再発行には通常1週間から2週間程度の時間がかかるため、その間の受診は10割負担を覚悟しなければなりません。しかし、紛失というイレギュラーな事態であっても、還付を受ける権利はしっかりと守られています。還付を受けるための第一歩は、受診時に窓口で「現在、保険証を紛失しており再発行の手続き中です」と正直に伝えることです。これにより、病院側はカルテにその旨を記録し、再発行された保険証を持ってくることを待ってくれる体制を整えてくれます。還付の期限については、通常の忘れ物と同様、当月内であれば病院の窓口で直接精算が可能です。新しい保険証が届いたら、すぐにその保険証と紛失中の受診時に受け取った領収書を持参してください。もし、再発行が翌月にずれ込んでしまった場合は、加入している健康保険組合や自治体に対して還付請求を行うことになります。この手続きを「療養費の支給申請」と呼びます。紛失という理由であっても、この申請は受理されますが、紛失届を警察に出しているかどうかの確認を求められることは基本的にはありません。ただし、自身の不注意での紛失を繰り返している場合などは、保険者から指導を受ける可能性はあります。申請に必要なものは、療養費支給申請書、医療費の領収書原本、診療明細書、そして新しい保険証のコピーです。申請書の様式は、各健康保険のウェブサイトからダウンロードできるほか、会社の総務担当者や役所の窓口でも受け取れます。ここで注意したいのは、紛失した古い保険証と、再発行された新しい保険証では、記号や番号が同じ場合もあれば、セキュリティの関係で枝番などが変わる場合もある点です。病院の窓口精算では、システム上の番号が一致しないとエラーが出ることもあるため、その際はやはり保険者への直接申請に切り替える必要があります。還付金がいつまでなら請求できるかについては、やはり2年という時効が適用されますが、紛失したという事実自体がストレスフルな出来事ですから、再発行された保険証を手にしたその日のうちに、還付の手続きもセットで終わらせるルーチンを作ることが、精神衛生上も望ましいです。失くしたものを取り戻す苦労は大きいですが、医療費については制度が救済の手を差し伸べてくれています。落ち着いて書類を揃え、自分のお金を取り戻しましょう。
保険証紛失時に全額負担した後の還付を受ける方法