3ヶ月ほど前のことです。お風呂で体を洗っている時に、ふと右側の足の付け根、いわゆる鼠径部にピンポン玉ほどの柔らかい膨らみがあることに気づきました。触っても痛みはなく、指で押すとグニュッとした感覚と共に中へ戻っていく不思議なしこりでした。翌朝になるとその膨らみは消えていたため、一時的なものだろうと放置していましたが、数日経つと夕方になって疲れが溜まる頃に再び現れるようになりました。インターネットで検索すると「鼠径部のしこり」というキーワードで多くの情報が出てきましたが、何科に行けば良いのかが分からず、さらに大きな病気だったらどうしようという不安が募りました。意を決して受診することにしましたが、私はまず近所にある消化器外科を標榜しているクリニックを選びました。受付で症状を伝えると、看護師さんから「立っている時に膨らみますか?」と具体的な質問をされ、やはりよくある症状なのだと少し安心しました。診察室に入ると、先生は私の足の付け根を丁寧に触診し、立った状態とお腹に力を入れた状態での変化を確認しました。その後、超音波検査が行われ、モニターに映し出された画像を見ながら説明を受けました。診断は典型的な鼠径ヘルニアでした。先生は、腹壁の筋肉に小さな穴が開いていて、そこから脂肪や腸がはみ出している状態だと分かりやすく教えてくれました。自然に治ることはなく、放置すると腸が詰まって緊急手術になるリスクもあると聞き、私はその日のうちに手術を受ける決意をしました。紹介された総合病院の外科で改めて精密検査を受け、1泊2日の腹腔鏡手術を行いました。手術後の回復は驚くほど速く、長年抱えていた足の付け根の違和感も完全に消失しました。あの時、何科に行くべきか迷って時間を無駄にしたり、恥ずかしがって放置したりしなくて本当に良かったと思っています。病院に行く前は、癌などの恐ろしい病気ではないかという恐怖でいっぱいでしたが、実際にプロの診断を受けることで、原因が明確になり解決策も見えてきました。もし今、同じように鼠径部のしこりに不安を感じている人がいるなら、勇気を出して外科の門を叩いてほしいと思います。診察は短時間で終わりますし、何よりも心のモヤモヤが解消される感覚は、何物にも代えがたい安心感を与えてくれます。自分の体のサインを無視せず、適切な医療の助けを借りることが、健康を維持するための最も確実な方法だと痛感した出来事でした。
足の付け根に膨らみを見つけた私の通院体験記